アマンキラ旅行記 Aug.2008 1日目

● セントレアからバリへ

 アマンリゾートに宿泊したいと思いネット検索していたところ、旅行会社マゼランリゾーツを知りました。担当の山田真琴さんとのメールでやり取りを通して今回の旅行計画を立てました。
 私たちは、夫婦と大学生の娘二人。インドネシアは初めてです。時期は北京オリンピックで盛り上がるお盆の真っ最中。航空機はバリへの直行便が無いのが難点ですが、セントレアからの利便性と安全性の評価を優先してシンガポール航空を選びました。往路はエコノミー、復路はビジネスにし、その違いを楽しみました。初めてのアマンはアマンキラを選択。移動の煩わしさから、キラだけに4泊の計画としました。プールスイートとオーシャンスイートのコネクティングルームにしました。連泊に付随する無料アクティビティーにはモーニング・クルーズ、オプションのアクティビティにピクニック・プレックファーストを選びました。マゼランのオプションとしてチェックアウト後のガイド付きカーチャーターと、さらに現地ではウブドへのガイド付きカーチャーターをオーダーしました。

 家族四人分のスーツケースは大荷物ですのでセントレアまではつばめタクシーのエアポートリムジン(片道16000円)を頼みました。2時間前にはチェックイン。もちろんシンガポール航空のマイル会員に登録は済ませておきマイルも抜かりなく。その後クレジットカードラウンジでくつろいでから出国。念のために身につけている外国製品は税関の登録をしました。手続きは簡単、申し出るだけ。出国審査後も免税店などで時間をつぶすのは楽しいです。搭乗口の近くに外貨両替の店Travelexがあったので日本円を10万円ほどインドネシアのルピアに交換しておきました。10万円以上は住所を書かなければならないので9万円にしておけばよかった。1000円を追加で払うと再度日本円に両替するときに優遇レートでできるのでそうしました(結局使い切りましたのでその必要はなかったのですが)。慣れないインドネシアでの両替は不安なので日本で両替しておくのが安心です。

 シンガポール航空の機材はB777-200。エコノミーの座席は2-3-2列。フットレストがあり疲れません。食事もまあまあ。シンガポールだけに、シンガポールスリングなどのカクテルも注文できます。おしぼりが出る所などはさすが日本発ですね。飛行中は冷えますのでジバンシー製のブランケットをかけます。飛行機に乗るときは厚着が必要です。シンガポール航空は評判通り運転が上手いですね。着地の時もほとんど衝撃を感じませんでした。CAは日本からシンガポールは日本人ですがシンガポールからバリまではインターナショナルです。噂通りCAの制服は非常に美しい。


シンガポール航空B777-200


裸足でフットレストへ。エコノミー機内食もまあまあです。


シンガポール航空キャビンアテンダントの美装(機内誌より)

 シンガポールのチャンギ国際空港は広いですがトランジットは迷うことはありません。ターミナル間はトレインで移動します。時間があれば豊富なお店でショッピングも楽しそうです。


広いチェンギ国際空港

 さてバリのデンパサールにあるグラライ国際空港に着くと、マゼランの提携会社のスタッフがプラカードを持ってお出迎え。そして入国審査に並ぶ旅行者の列を尻目に私たちはなんと、フリーパスで入国してしまい、スタッフは私たちのパスポートを持って替わりに審査を済ませてしまいました。このサービスにはびっくり。インドネシア入国にはビザが必要ですが、この手続きもスタッフが行います。スーツケースをピックアップした後もスタッフが挨拶しただけで税関をフリーパスし空港を出ました。まさにVIP待遇! 外では白い制服を着たアマンのスタッフがお出迎え。トヨタ車2台に数人のアマンスタッフがずらり。1台に家族四人が乗り、もう1台に荷物を載せて貰いました。そしてすかさずおしぼりとビールやジュースが振る舞われます。噂に聞くアマンマジックの始まりです。

● アマンキラ、それは建築家エド・タートルの真髄

 アマンキラは空港から車で1時間。新しく整備された道はほとんど信号もなく快適ですが、追い抜き時などでのローカルルール?にはハラハラさせられます(帰る頃にはさすがに慣れましたが)。ひとけのない田舎に突如としてアマンキラは現れます。目立たない入り口を入り坂を上るとセキュリティーチェックがあります。アマンキラの車でも探知器でチェックするのには驚きましたが逆に安心でした。


ひっそりと立つアマンキラ入り口の門(日中の写真)


探知機を使った全車両対象のセキュリティーチェック(日中の写真)

 アマンキラには全室スイートのビラが30棟ほどあります。コネクティングルームはプールスイートとオーシャンスイートの組み合わせで2棟ほど。チェックインは部屋で行いました。アマンキラのビラはそれぞれが大理石の空中回廊で繋がっています。ムードたっぷりのほの暗い足許灯に導かれアマンのスタッフに連れられて部屋に向かいました。到着した時は夜も更けていましたので部屋の案内とチェックインを済ませてからは、ため息の出るような素晴らしいビラの中を見てくつろぐだけとしました。


アマンキラ敷地内マップ

 各ビラは高床式に作られており、空中回廊だけで繋がっています。ビラを結ぶこの独特の構造と、土地の段差や鬱蒼と繁る木々によって各ビラのプライバシーは完全に保たれています。まず回廊から私たちのビラの木戸をくぐるとテラスがあります。テラスにはテーブルと広々としたソファーベッドがあり、プールチェアと、サンオイルやミネラルウォーターの準備された机と、12mほどのプライベートプールがあります。プールの周りにはキャンドルが灯されています。部屋の入り口両側の壁には、バリの花はなを持った守り神2体が控えています。


足許灯に導かれて石の空中回廊から我が部屋の木戸へと進む


夜のプールテラス。バリでは久しぶりの小雨で濡れています


テラスのソファーベッドとテーブル


バリの白い花を持つ壁の守り神


プールスイートとコネクティングになっているオーシャンスイートへの路

 寝室には天蓋付きのキングサイズベッド、ベッドサイドにはバリの花フランジパニが浮かべられた壺やiPodが置かれています。iPodスピーカーからはバリの楽器ガムランの音が心地良く流れています。デスクには電話やステイショナリーが置かれ、持ち込みのパソコンはワイヤレスで無料のインターネット接続ができます。サイドテーブルにはフルーツが準備されいつでも好きなだけ食べることができます。天井は高く、バリスタイルの藁葺き屋根です。エアコンは効きすぎるぐらい効きます。また不思議なことに窓を開けていても虫はほとんど入ってきません。実際、滞在中にアマンキラでは蚊を一匹も見なかったことは驚きです。


バリ意匠の天蓋付きベッド。ベッドの上にはバティックとスイーツのプレゼントが。


ベッドサイドにはiPodとフランジパニの花


サイドテーブルにはウェルカムメッセージとフルーツ

 奥の部屋にはトイレとバスとシャワールーム、洗面台があります。部屋の構造は完全に左右対称のシンメトリーとなっています。これは部屋の中だけでなく、アマンキラの施設の随所に言えることです。建築家エド・タートルのこだわりが感じられます。無駄を省いた最低限の装飾と色。計算され尽くしたシンメトリー。豪華なのにシンプル。センスがよいとはこのことでしょう。

 洗面台は2台あり二人で同時に使うことができます。随所に無料のミネラルウォーターが置かれ、これは部屋を空けると行われるルームキーピングの度にいくらでも補充されます。ベッドの上にはプレゼントの腰に巻くバティック(インドネシアの染め布)2枚と籠に入ったスイーツが、そしてサイドテーブルの上にはジェネラルマネージャー、トレイシーからのウェルカムメッセージが置かれていました。こういったこと全てがアマン流なのです。


天井は高く藁葺き。


奥の部屋の天井。ここにもシンメトリーが。


ミニバーの冷蔵庫


ミニバーの上のアマンキラ特製お菓子は食べ放題。


向かい合わせに2台並んだシンク。シンクの下にセキュリティーボックスがあります。



タオルや石鹸の上にはアマンキラのシンボル・チューベローズの花。


便器はTOTO製。


こんなところにもチューベローズが。よい香りです。


大理石のバスタブ


オリジナルのバスソルトやバスアメニティ。ロウソクの明かりがロマンティック。


シャワールーム。水温、水量はもちろん完璧です。シャンプーなどのボトルはガラスで滑りやすく落とさないように気を付けなければなりません。一度落として割ってしまいました。

 スタッフがウェルカムシャンパンを開けるために待機しています。私たち夫婦のプールスイートにはモエの大瓶が、子供達のオーシャンスイートにはクリコの中瓶が用意されていました。


ウェルカム・シャンパン

 プールテラスでシャンパンを飲んでいるとフロントからの電話でマゼラン現地スタッフのアルディカさんから連絡がありました。部屋にお呼びして挨拶しました。大きな体ににこやかな表情で日本語を一生懸命に話すアルディカさんに好感を持ちました。最終日の打ち合わせをするとともに、ウブドへの伝統舞踏鑑賞についてアドバイスを求め、ウブドへのガイド付きカーチャーターをお願いしました。

 この夜は残念ながら雨が降っていました。今月初めての雨ですとアマンのスタッフが言っていました。部屋に備え付けられた和傘に似た粋な傘は久しぶりの出番に喜んでいるように見えました。


備え付けの雨傘


 


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