パリ旅行記 Aug.2004  【 2日目 グルメ気分で 】

● インターネット
 今回の旅行にもiBookを持参しました。海外ローミングという方法でホテルの部屋からインターネットをするためです。わざわざ重いパソコンを持って行くのは、自分のホームページに海外から書き込みをするためだけではなく、日本にある携帯電話にもメールですぐに連絡できること、リアルタイムの情報が得られることなどからです。特にフランス語ではテレビを見ても理解できません。自己責任の危機管理に有力なアイテムとなります。そのほか天気予報は毎日チェックしていました。
 それによるとこの1週間は雨マークばかりです。それを見るたびにがっかりしていましたが、結果的には一度も傘を差すことはありませんでした。雨が降るのは乗り物や建物の中にいる時だけ。外に出ると太陽も出る、入ると降る。むしろカフェのテラスで日焼けしたぐらいです。ラッキーでした。

● パリ市内観光〜ノートルダム大聖堂
<パリ半日観光、一人40ユーロ。朝9時半から12時まで>
 短い滞在で効率よく観光するためいくつかの観光ツアーを予約していきました。今日はまずガイド付きバスでのパリ市内観光です。ルーブル美術館、凱旋門、エッフェル塔、シャンゼリゼ通り、オペラ座とパリの主な名所をぐるりと回ります。
 ノートルダム大聖堂には入館しました。ノートルダム前にはバスが停車できないことになっているため、カルチェ・ラタンの路上に停め、歩いて大聖堂に向かいます。セーヌ川の中州、シテ島、パリ発祥の地と言われるここにそびえ立つ美しいゴシック建築。ユゴーやディズニーで有名な「ノートルダムの背虫男」の舞台になりました。外壁にはおびただしい数の彫像が彫られています。聖堂内ではガイドできないそうで、館外で説明を聞きます。入館は無料。聖堂内には大きなステンドグラスが厳かな光を導き、蝋燭の火の前で天使のような異国の少女が静かに手を合わせていました。

 初めてのパリなのでとりあえず全体のイメージを掴もうと参加したツアーですが、振り返ってみるとバスやメトロなどで自分で廻るので充分じゃないかと思います。「エッフェル塔はメンテナンスで何年か毎に塗り替えているのですが、緑がかっていたり黄色がかっていたりして少しずつ色が変わるんですよ。それから下からてっぺんまで同じ色に見えるように上に行くに従ってだんだん色が濃くなっているのですよ……」などのトリビア話をガイドさんから聞けるのはよいのですが。

● メトロ
 さてツアーが終わりホテルで着替えてからメトロ(地下鉄)で再びエッフェル塔に向かいます。エッフェル塔のレストラン「ジュール・ヴェルヌ」で1時半からのランチを予約してあるためです。メトロは頻繁に使うのでお得な10枚つづりの回数券(カルネcarnet)を買いました。パリは地下鉄が発達しているので移動に困ることはありません。スリが多いので注意するようにと聞いていましたが幸い危険を感じたことは一度もありませんでした。改札口までの地下道は長くて暗いところもあり、さすがに夜間の使用は危険だと思いましたが、昼間の使用に関しては安全な交通手段です。ルーブル前のメトロ入り口などおしゃれな入り口も数多くあります。

 

 日本の地下鉄とは違うところがいろいろあり、戸惑うときもあります。どこまで乗っても同じ料金なので、入場するときには自動改札口に切符を入れますが、出るときは入れるところがありません。また全線ではありませんが、降りるときの扉は手動です。駅に着いて扉の前に立っていても開きません。降りたければ回転式のノブを持ち上げたり、ボタンを押したりしなければなりません。これ、知らないと困るかもしれませんね。
 メトロの中で芸をする人もいます。ある時バイオリン弾きが演奏の後小銭を求めてまわってきました。結構上手でしたし味気ない車内が華やかになったので50セント(約70円)あげました。小銭って時々必要です。
 パレ・ロワイヤル・ミュゼ・デュ・ルーブル駅から1号線でラ・デファンス方面に乗り、シャルル・ド・ゴール・エトワール駅で6号線に乗り換え、ビル・アケム駅で降りる。エッフェル塔目指して徒歩5分。しめて20分くらい。まごまごしないようにメトロの中では地図とにらめっこしていました。ホームには行き先方面の終着駅の名前が表示されているので、それさえ間違えなければ大丈夫でしょう。とはいうものの、私も一度だけ逆方面に乗ってしまったことがあります。そういうときは比較的大きな駅なら外に出なくてもホームを移動できるので、また反対方向の電車に乗り換えればいいです。

● ジュール・ヴェルヌ
 エッフェル塔はパリ観光の中心。4つある塔の足のふもとでは展望台に上ろうとたくさんの観光客が列を作っています。しかし1カ所だけ列のない入り口があります。レストラン「ジュール・ヴェルヌ」専用の入り口です。ジュール・ヴェルヌはグルメガイドブック「ミシュラン」の1つ星を獲得している人気のレストランです。高さ123mの展望台の上にあり、ガラス張りの店内からはパリの展望を楽しめます。その窓際を予約してあるのです。エレベーターのある入り口にはガードマンが立っていました。予約してある旨と名前を言うとにこやかな笑顔になり案内されました。エレベーターは塔の足に沿って斜めに上昇します。扉が開くとそこは高級レストランの店内です。

 慇懃にテーブルまで案内され、まずは飲み物を聞かれます。フルボディ赤のグラスワインを注文しました。これがまた美味い。さすが本場の高級フランス料理店です。でもグラス1杯15ユーロも(約2000円)しました。メニュー(フランス語ではカルト)を見てもさっぱりわかりません。ランチの定食(フランス語でムニュ。つまりメニュー。前菜からデザートまでセットになったコース料理のこと)にしました、一人60ユーロ。前菜、主菜、デザートそれぞれ3種の中から1品ずつ選びます。ギャルソン(俳優のような)に英語で聞きながらなんとか選択しました。店員の身のこなしは優雅、それでいて愛想がよい。料理はそれぞれ器や盛りつけに凝った料理で、どういう食材から作られているのか分からないものもありました。前菜の前にアミューズ(付け出し)があり、デザートにおまけのプチケーキやチョコレートがついてきたりして、量はけっこう多く、フランス料理は量が少ないという先入観は崩壊しました。味はもちろん美味しいのですが、期待したほどではなかったと言っておきましょう。食後のコーヒー(フランスの普通のコーヒーはcafe expressというエスプレッソ)を注文したらまたトリュフチョコがついてきました。15%くらいのチップを置いてきました。

Le Jules Verne
http://www.tour-eiffel.fr/teiffel/uk/pratique/resto/index.html?id=1_2

● ラ・メゾン・デュ・ショコラ
 エッフェル塔から景色を見ながらトロカデロ広場まで歩きます。疲れたのでトロカデロからシャルル・ド・ゴール・エトワール駅までメトロに乗り、凱旋門を見物しました。そこからシャンゼリゼ大通りを歩きます。
 8月はバカンス・シーズンなのでパリに溢れる人々はほとんどが観光客ではないでしょうか。そういうわけでシャンゼリゼ通りを歩く人々もあまりおしゃれではありませんでした。
 シャンゼリゼから横道に入り有名チョコレート専門店「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」に行きました。人気がありすぎて東京にも支店ができてしまったようです。ここでおみやげ用に100ユーロほどチョコレートを買いだめしました。試食しましたが美味しいです。そして値が張ります。(でも日本で買うと3倍以上するんですね。得した気分です)
 そこからまたメトロでホテルまで戻り、ホテルでしばし休憩。

La Maison du Chocolat
http://www.lamaisonduchocolat.com/

● セーヌ川ディナークルーズ
<セーヌ川ディナークルーズ。一人150ユーロ。午後7時半から11時まで>
 セーヌ川からの夜景を見ながらの遊覧船ツアーは各種あるようで、何艘もの大型遊覧船が浮かんでいます。使用する遊覧船は「バトー・パリジャン」。エッフェル塔の前から8時半ころ出発し国会図書館前で折り返しエッフェル塔まで約2時間かけてゆっくり1周します。
 シンプルなディナーコース料理とワインなど飲み物がセットになっています。大型の遊覧船の中はさながら高級レストラン。ジャズの生演奏と歌、バイオリンの流しなどの中、徐々に暮れゆくパリをゆったりと進む船の上から眺めるというリッチな気分にひたれます。料理はあまり印象に残りませんでしたが、雰囲気はグルメ気分で。
 よくあるお土産用の写真撮りがまわってきます。1枚20ユーロと安くないですが買いました。いつもながらこういう席で一緒になる人とは共通の話題(旅行)があるので気軽に会話が楽しめるものです。

Bateaux Parisiens
http://www.bateauxparisiens.com/fr_diner.html


  


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