パリ旅行記 Aug.2004  【 5日目 メルシー・ボークー 】

 あっという間にパリともお別れです。日本ではアテネオリンピックで大活躍する日本人選手に連日深夜まで大声援が送られていたことでしょう。ここパリではテレビでもあまり盛り上がりがなくフランス選手の試合を少し中継しているだけでした。

 この時期パリは涼しかった。陽の照っている時間に長袖で歩いても汗ばむことはありません。朝夕は寒いくらいでジャケットを羽織って丁度いいくらい。そんなわけでホテルの部屋にエアコンがなくても平気でした。

 パリでは自動ドアというものをほとんど見かけませんでした。自動販売機もありません。シャワートイレもありませんもちろん。これらのものはなくてもいいですよね確かに。いや、ない方がいいかも。なければ原子力発電所の1個や2個はいりませんから。

 今朝は旅行用湯沸かし器を使い、念のために日本から持参したインスタント・うどんで朝食にしました。もちろん箸も忘れずに。

 ホテルのチェックアウトをしてから出発まで荷物を預けます。今日はぶらぶら歩いてショッピング。普段は車での移動ばかりですが、海外に行くとよく歩くことになります。
 ヴァンドーム広場にはカルチェ、ブルガリなど世界の宝石店が集まっています。どの店にもガードマンが怖い顔して立っています。とても入りにくい雰囲気。宝石店に並んで鎮座するのはホテルリッツです。リッツと言えばここからダイアナさんは車に乗り少し離れた地下道で命を落としたのでした。

● クリスチャン・ディオール
 ヴァンドーム広場からギリシャ神殿のようなマドレーヌ教会前を横切ってフォーブル・サントレノ通りに行きます。ここはシャンゼリゼ近くのモンテーニュ通りと並んで一流ブランドが並ぶ通りです。Diorの店でおみやげを買いました。やはり日本よりは安くていいものがありますね。また一店舗で175ユーロ以上買うと12%の免税が受けられるのですが、店で作成された書類に空港のDetaxeカウンターでスタンプを押してもらい店で渡された封筒に入れて投函すれば後ほどクレジットカードなどに振り込まれるという仕組みです。実際にやってみると意外に簡単です。

● ラデュレ
 マドレーヌ教会前にもどり、有名なサロン・ド・テ「ラデュレ」に行きました。ラデュレはフランス名物の丸いお菓子「マカロン」で有名ですが、ラデュレでマカロンはあまりにもナニかなと思い、私はカフェ・エクスプレス(3.3ユーロ)とモンブラン(6ユーロ)などのケーキを注文してみました。モンブランは日本のケーキ屋さんとあまりかわりませんが、甘すぎず美味しかったです。

      

● デパート
 マドレーヌ教会を北東に進み、ウインドーショッピングをしながらぶらぶらと歩き、有名なデパート「ラファイエット」に行ってみました。ラファイエットの隣のデパート「プランタン」には高島屋が、ラファイエットには松坂屋のコーナーが入っており、日本人にいろいろサービスしてくれるようです。ま、しかしデパートはしょせんデパートですね。フランスに来てまでデパートで買い物する気にはなりませんでした。

● ギャルリー・ヴィヴィエンヌ
 そこから南東に下りオペラ座の中をちょっと見物してから、ホテルへの道すがらちょっと寄り道にして有名なパッサージュ「ギャルリー・ヴィヴィエンヌ」に行きました。ギャルリー・ヴィヴィエンヌはタイル張りの通路も見事な、パリに数あるパッサージュ(パッサージュとは18世紀に作られたガラス屋根に覆われたアーケード。狭い路地の両側にこぢんまりした店が並ぶ)の中で最も美しいと言われています。人気のサロン・ド・テ「ア・プリオリ・テ」はやはり店内も店外も満席でした。

   

● カフェ・リュック
 パリにカフェは多いです。最後に立ち寄ったのはホテルの近く、ルーブル美術館前のカフェ「リュック」です。このカフェも有名でいつも賑わっていました。陽の当たる店外でカフェ・エクスプレスを飲むと、パリ気分に浸れます。
 会計はこんな感じで…黒い上下を着たスリムな店員が注文の品を置いてしばらくするとレシートを置いてゆく。値段を確認し10%程度のチップを上乗せしテーブルに置く。さりげなくそれを確認した店員が(テーブルごとに担当が決まっている)メルシー・ボークー(Thank you very much)と言って持って行く。適当に席を立ちさきほどの店員にメルシー・オーボア(ありがとう、さようなら)と声をかけて立ち去る。

 ホテルで愛想のいいベルボーイにタクシーを呼んでもらい、搭乗の3時間前に空港に行きました。タクシーはベンツでした(ベンツのタクシーは結構多です。いちばん多いのはやはりフランスのプジョーですが)。空港では免税手続きをしたり、「PAUL」のサンドイッチを食べたり、免税品のおみやげを買ったりして過ごしました。行きと違って帰りの飛行機は疲れているため、うとうとしながら余り苦もなく12時間が過ぎました。成田から名古屋までの乗り換えがうっとうしいんですが。


 以上でフランス旅行記はおしまいです。パリはなかなか感じのよい街でした。すべてが美術品のような建物、店員はどこでも愛想がよく不快な思いは一度もしませんでした。またいつか訪れてみたいと思いました。全部読んでくださった皆さんありがとうございました。

メルシー・ボークー!


  


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