東京ディズニーシー  Mar.2006

● ホテル・ミラコスタ

Reservation
 ある理由で東京ディズニーシーへ行くことにしました。ホテルはもちろんミラコスタ。ここは国内のディズニーリゾート唯一の直営パーク内ホテル。予約がすぐに埋まる人気のホテル。しかし宿泊代はレギュラーシーズンでも5万円くらいからと非常にお高くなっています。にもかかわらずすぐに埋まってしまうとはさすが日本人はある程度裕福なのだなとあらためて思う次第です。

 2ヶ月ほど前に予約できたのは「ポルト・パラディーゾ・サイドのスーペリア・ルームのピアッツァ・ビュー」という舌を噛みそうな名前の部屋。TDSはこのホテルミラコスタがエントランスとなり、ホテル前にシーの象徴であるメディテレーニアン・ハーバーという人工湖があるのですが、そこで水上ショーが行われ、その向こうには人工火山が見えるわけです。海のリゾートホテルでは海側の部屋代が高いのと同じようにハーバーが見える方が高くなります。そして高い部屋から埋まっていきます。スイートはめちゃくちゃ高いのでまた別ですが。

 実際に宿泊した感想としては、この海が見えるかどうかはあまり重要ではないですね。少なくとも今回、部分的に見える部屋に泊まったわけですが、全体が見えるもっと高い部屋だったとしてもたいした違いはないと思います。値段が安い方がいいと思いますね。むしろもう少し安いヴェネチア・サイドの方が情緒ある風景でいいと思う人もいるでしょう。また後でレポートするように、スーペリアルームでも充分広いので、スイートは全く必要ないと思いますよ。そもそも部屋でくつろぐために来るホテルではないですし。


ミラコスタのヴェネチアサイドの風景

Access & Welcome center
 TDSには東京駅まで新幹線で行き、JR乗り換えの改札を経由し、JR京葉線で舞浜まで行きます。新幹線のホームから京葉線のホームまで動く歩道を使用しても15分かかります。で、東京駅から舞浜までは各駅でも15分で着いてしまう。つまり東京駅内の移動と同じ時間で。駅の中の移動がいかに時間がかかるかと言うことですね。

 舞浜を出ると駅前にはイクスピアリというショッピングセンターとディズニーランド行きのモノレール「ディズニーリゾートライン」の駅があります。その手前にホテルのウエルカム・センターがあります。まずはここで荷物を預けます。ディズニーリゾートのオフィシャルホテル(ヒルトン、シェラトン、オークラ、東急、サンルート)と直営ホテル(アンバサダー、ミラコスタ)のブースがあり、そこは空港のチェックインカウンターとそっくりの造りになっているのがキュートでした。荷物を預けると後ろのベルトコンベアーで運ばれていくのです。で、そのブースですが、オフィシャルホテルは人がまばらなのに対して、直営のブースは平日にも関わらず混んでいて15分くらい並ばされました。この調子では園内も余程混んでるんだろうなと思った割には実際の園内は空いていましたが。

 担当女史は手慣れた様子ですらすらと話します。ところでここに限らず今回のTDS&ホテル・ミラコスタ全体を通してスタッフの接客態度はほとんどすべて合格と言ってよいでしょう。オリエンタルランド恐るべし。

 ウエルカムセンターでは荷物を預け、パークへの入場券を買い、リゾートラインの乗車券を貰いました。ホテルレストランの予約はここではできませんでした。混んでると予想し、すぐに電話をして予約しました(実際はあまり混んでなかったのですが)。

 リゾートラインはミッキーの形に切り取られた窓、余裕を感じさせる丸い座席、ミッキー形の吊革、ディズニーグッズが飾られている柱などが特徴のモノレールです。いまさら何をと思われるでしょうが、TDLが出来たのは1983年。その頃を知っている者の感想としては、昔と比べて随分快適なアクセスになったなということです。

 
ディズニー・リゾート・ラインの車内と乗車パス

Room
 ミラコスタのチェックインは15時、チェックアウトは12時。手ぶらで遊んだ後にチェックインに来ました。パーク内のホテルである最大のメリット、それはもちろんパーク内にあるということ。パーク内のアトラクションに出入りする気軽さでホテルに出入りします。一応チケットをチェックし手に蛍光の印を付けたりしますが。

 ミラコスタのテーマは古き良きイタリア。外観はくすんだベージュを基調とした壁、フィレンツェのドゥオモを思わせる丸天井。フロントのあるロビーにはアンティックの帆船の模型を中心に据え、高い丸天井にはフレスコ画が描かれています。作り物としては良くできているでしょう。他の高級ホテル、例えば同じようにイタリアがテーマのラスベガスのベラージオなどに比べると貧弱ですが、ディズニー直営ホテルとしてはかなりのレベルなのでしょう。

 
まるで古いイタリアの街並みのようなホテル裏側と丸天井のロビー

 チェックインには5分ほど並びました。ベルウーマンが荷物をカーゴに乗せ部屋まで案内します。上は5階までですが横にながーいホテルを移動しながらにこやかにホテルのガイドをされます。すでに書きましたようにスタッフの感じは良いです。マニュアルっぽさもありませんし質問にもちゃんと答えていました。比較的広い廊下の絨毯などや壁も暖色でそこそこ高級感あります。壁にはディズニー唯一のイタリア出身キャラクターのピノキオが描かれています。

 イタリアらしいマーブル柄のカード・キーにはゲストの名前が描かれています。それが入っている紙ケースや備品の封筒なども上品なマーブル模様で高級感を演出しています。


ゲストの名前が入ったカードキー

 部屋はベージュを基調とした、ディズニーホテルとは思えないほど落ち着いた色調です。ディズニーキャラクターの描かれたアメニティに子供さんへの気遣いが感じられる程度です。ツインとしては充分な広さ。二人で食事のできるテーブルやソファもあります。窓からはパークの街並みが見え、まるでイタリアに来たかのような雰囲気です。


洗面所にはディズニーキャラクターの描かれたアメニティがあります


ベージュを基調にした落ち着いた室内


窓枠から外を撮ってみました。額縁に入った絵のように見えませんか?

 ミニバーには嬉しいことに無料のカプチーノがあります。冷蔵庫の中身は比較的リーズナブル。例えばイタリアビールのモレッティは450円です。でもソフトドリンクはホテル内のコンビニで売られていますからそれを買って入れておく方がお得です。ツインなのに持ち帰りOKのスリッパは大人用2個、子供用2個が置かれていてこのへんもディズニーならではでしょう。

 バスとトイレが別々なのは◎。もちろんシャワートイレです。バスには洗い場があり、ボディタオル、風呂椅子と洗面器まであるのは日本人には嬉しいです。インターネット接続環境がないことだけは深刻な欠点ですね。


洗い場、椅子と洗面器があるのが嬉しい。ミニバーには無料のカプチーノ3人分が用意されています

Restaurant
 レストランは3つありますが、夜8時からの水上ショーをテラスに出て見物できるという特典につられて地中海料理の「オチェーアノ」を予約しました。リーズナブルなビュッフェとコースで部屋が分かれています。予約時に決めなければならないので迷いましたがコースにしました。

 指定時刻に行くと「お待ちしておりました」と通され、海の中をイメージしている店内の造りなど説明されながらテーブルまで案内されます。ビュッフェの部屋はほぼ満席、コースの部屋も食事が終わる頃にはほぼ満席となっていました。コースは1万円と7千5百円の2種類のみ。後者にしました。ホテル宿泊者特典のクーポン券のようなものでグラスワインをサービスしてもらいます。

 ノリタケ製のガラスや白い食器で料理が運ばれてきます。前菜は「マグロとホタテ貝とホッキ貝のマリネ」。温かいスープは「グリーンピースのカプチーノ仕立て」。魚料理が「カラッと焼かれた皮が香ばしいイサキのポワレとしゃきしゃきのタケノコなどのソテー、ブラックオリーブソース」。肉料理が「軟らかい黒豚フィレ肉のポワレ、新ジャガイモのブレゼ添え、フルーツチャツネソース」。


マグロと活帆立貝とホッキ貝のマリネ ラタトゥイユとベビーリーフ添え
グリーンピースのクリームスープ カプチーノ仕立て


イサキのポワレ 筍とオニオン・ヌーヴォーのソテー添え ブラックオリーヴソース
パンチェッタで巻いた国産黒豚フィレ肉のポワレ 新ジャガイモのブレゼ添え フルーツチャツネソース

 コースの部屋には家族連れや赤ちゃん連れもいましたが主な客はカップルで、何組かはアニバーサリー・プランを付けていました。これは3千5百円を追加して、ミッキーの形のチョコが乗ったケーキ、記念写真、ミラコスタオリジナル置き時計を貰うものです。デザートもあるのによくケーキを余分に食べられるなと思いました。写真はよいとしても、時計は特にいらないな、ということで私はもちろんこのプランは申し込んでおりません。

 ここまで食べたところでショーが始まりました。店員が客をテラスに案内し、店内は暗くなります。約15分間のショーの後、デザートの「ホワイトチョコレートムースにフルーツが乗ったもの」。コーヒーまたは紅茶、で終了です。


pm8:05から15分の水上ショー「ブラヴィシーモ!」では水の精と火の精の共演が行われます


ホワイトチョコレートムースのフルーツパレット

 どれも美味しく、しょせんディズニーランドの付属施設なのだから、と期待していなかった割に、意外にも満足のいく味でした。もちろんこのクラスの料理なら、街のレストランでなら5千円くらいが相場でしょうからやはり割高ではありますが、許せる範囲内です。こういった印象は今回のTDSでの食事全般に言えることでした。東京ディズニーリゾートの食事のレベルが上がっているのではないかという印象を持ちました。


● 東京ディズニーシー

 ホテル・ミラコスタは満室のようですが園内は平日ということもあってか思った以上に空いていました。初日は曇りときどき晴れ。2日目は終日小雨でとても寒い日でした。

 この時期の営業時間は朝9時から夜10時まで。初日は朝11時頃から園内に入り、途中で食事をしたりホテルにチェックインして、また夕方少しまわり、ディナーを取り、夜のアトラクションは9時半頃には終わるのでショップを見て回り終了。

 翌日はホテル宿泊者は一般よりも5分早く入れるのですが、小雨が降っていたので気合いが入らず、11時頃まで部屋でのんびりしていました。パジャマ姿のまま窓から開園時の様子を見ていると、傘をさしたり合羽を着たお客さんが(主に若い女の子が多い)途切れることなく入ってきます(パジャマで、裸でもいいのですが、ディズニーランド内にいることができるというのがパーク内ホテルならではの醍醐味です)。この天候にもかかわらず充分な入園者があるのだなと感心していました。それでも広い園内に出ると、人口密度が低く、特にレストランはどこもガラガラで、これはいつもよりはかなり少ないんだろうなと思った次第です。

 TDSはTDLやUSJに比してライド系よりもショーの充実度が目だつように思いました。それぞれの施設の座席数やレストランの座席数も充実している印象です。パーク自体の大きさは感覚的にはTDLよりも一回り小さく、USJよりやや大きいくらいかなという印象です。平日なら1日で充分制覇できると思います。従って宿泊するなら1泊で充分でしょう。

Attraction & Show & Restaurant

名前 待時間
ファストパス
所要時間 内容 寸評 点数
海底2万マイル 20分 5分 6人(ペアx3の座席)乗りの潜水艇で探検 実際に水中に潜って欲しい ☆☆☆☆
マーメイドラグーンシアター 0分 15分 人魚姫のショー 操り人形が良くできている。舞台装置が大掛かり ★★☆☆☆
マジックランプシアター 30分 20分 演者と3Dアニメーション 3Dアニメはハズレが無い ★★☆☆☆
センターオブジアース FS 3分 ディズニーやUSJでおなじみの洞窟探検〜急降下落下モノ 落下モノはハズレが無い ★★★☆☆
アンコール 0分 30分 ブロードウェイショーの名曲ダイジェスト版、1500人収容の劇場 劇団四季や宝塚よりはレベル高し。有料でもよいくらい。2回見ました ★★★★
ストームライダー 5分 15分 いわゆる3Dライド 3Dライドはハズレが無い ★★☆☆☆
ディズニーエレクトリックレールウェイ 0分 3分 ノスタルジックな電車 座席が温かいのが嬉しい。寒い日、雨の日は移動手段として重宝する ★★☆☆☆
ミスティックリズム 0分 30分 シルクドソレイユばりのアクロバットショー 生演奏、アクロバットなどシルクを彷彿とさせる。短時間故、静がなく動のみで、まとまりにかけるのは致し方ないか。無料にしてはレベル高い ★★★☆☆
インディジョーンズ FS 3分 ジープに乗ってピラミッドの洞窟探検 ジープが揺れるだけで怖くなさずぎる。外見のピラミッドは見事なのに ★★☆☆☆
ブラヴィッシーモ!   15分 夜の水上ショー 上記録参照。雲が多く花火の中止が残念 ★★☆☆☆
ポルト・パラディーゾ・ウォーターカーニバル   15分 昼の水上ショー なにしろ雨が降ってましたので。演目も縮小されたようですし…… ☆☆☆☆
オチェーアノ 予約   ミラコスタのメインダイニング 上記事参照 ★★★☆☆
リストランテ・ディ・カナレット 0分   画家カナレットの原画が飾られているイタリアレストラン ベネチアの運河が見える席でなかったのが残念。スパゲッティ、ワインとも問題ない味と値段。店員はちょっと…… ★★☆☆☆
テディ・ルーズヴェルト・ラウンジ 0分   船の中のバー&レストラン 落ち着いた雰囲気。是非バーに座ってカクテルを注文したい(私はビールを注文しましたが)。サンドイッチがおいしい ★★☆☆☆


海底2万マイルのあるミステリアスアイランドと建築中の新アトラクション・タワーオブテラー


インディジョーンズの遺跡とアンコールの上演されるシアター



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